日経サイエンス  2018年5月号

スマホは若者の心に有害か

C. フローラ(フリーライター)

 いまどきの10代はスマホを片時も手放さない。日に何度もチェックし,人と話している最中さえも気にしている。すっかり生活の一部となったスマホだが,若者たちの精神面や社会性に悪影響を与えているとの見方は根強い。若者を不安にし,人とのコミュニケーション能力の発達を阻害し,あらゆることへの意欲を失わせるという。だが,スマホは本当に悪玉なのだろうか? スマホとうつ傾向の間に相関があるとしても,スマホは原因なのか結果なのか。スマホと社会性の関連についても両方向の結果が出ており,確かなことは言いにくい。大人は新しい何かが出てくるたびに「若者をダメにする」と思いがちだが,バイアスを排した議論が必要だ。

 

 

再録:別冊日経サイエンス223「孤独と共感 脳科学で知る心の世界」

著者

Carlin Flora 

フリーランスライター。著書に『あなたはなぜ「友だち」が必要なのか』(邦訳は原書房,2013年)がある。

原題名

Are Smartphones Really Destroying the Adolescent Brain(SCIENTIFIC AMERICAN February 2018)

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