日経サイエンス  2018年4月号

フロントランナー挑む 第79回

台風データベースが人気 情報の活用法突き詰め:北本 朝展

池辺豊(日本経済新聞シニアエディター)

気象学者ではない北本が作り一般公開中の台風データベースが人気だ
見やすく便利で愛用者は気象会社や観光業からサーファーまで多彩
情報技術を使いデータから知識を生む分野横断型の研究を目指す

 

毎年のように日本列島を襲う台風。詳しいデータベースは一体どこにあるかご存知だろうか。実は気象庁ではなく,文部科学省傘下の情報・システム研究機構の国立情報学研究所(NII)が保有している。その名は「デジタル台風」。准教授の北本朝展が15年前から個別の台風の経路や規模などをウェブ上で発信しており,年を追うごとに充実している。北本は情報技術を武器に,自然科学から人文科学までデータから知識を生み出す分野横断型の研究を目指している。    (文中敬称略)

 

 

北本朝展(きたもと・あさのぶ)
国立情報学研究所准教授。1969年生まれ,川崎市で育つ。1992年東京大学工学部卒,1997年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了, 学術情報センターへ。2000年国立情報学研究所助手,2004年助教授,2008年から現職。2017年4月より情報・システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設人文学オープンデータ共同利用センター長を兼務。