日経サイエンス  2018年2月号

特集:AIの新潮流

アルファ碁ゼロの衝撃

加藤英樹(チームDeepZen)

世界トップクラスの棋士に連勝し,囲碁ファンやAI関係者を驚かせたアルファ碁(AlphaGo)の登場から1年半。そのAlphaGoを打ち負かす強者,アルファ碁ゼロ(AlphaGo Zero)が注目されている。人間の知識を使わずに大量の訓練データを自ら生成するコンピューター囲碁ソフトの出現は画期的であり,今後,ディープラーニング(深層学習)において膨大な訓練データが不要になるとすれば,素晴らしい進歩といえる。だが,ほんとうにそんなにうまくいくのだろうか? 一方では,人間の知識を使わないほうが強いソフトができるという誤解も生まれている。公開された論文や開発者の講演からAlphaGo Zeroの真実に迫る。

 

著者

加藤英樹(かとう・ひでき)

チームDeepZen代表。2009年に尾島陽児と共にチームDeepZen を結成し,囲碁ソフトZenを開発している。2013年からDeepZenGoプロジェクト代表を兼ねる。

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