日経サイエンス  2017年12月号

海の魚に異変? 酸性化がもたらす異常行動

D. L. ディクソン(デラウェア大学)

気候変動に伴って海水が酸性化すると,海の生物の重要な行動が損なわれるおそれがあるようだ。カクレクマノミやサメなどを酸性度の高い海水で育てると,捕食者の匂いを嗅ぎ取れず,餌を見つけることもできなくなった。危険な場所へ迷い込む異常行動を起こす例もある。海の生き物が海水酸性化に適応できるかどうかはまだ不明だ。酸性度が自然に高まっている火山性礁での実験で答えが得られるかもしれない。

著者

Danielle L. Dixson

デラウェア大学の海洋科学・政策の助教。気候変動と生息水域の劣化が海洋生物の行動をどう変えるかを研究している。

関連記事
海洋酸性化の脅威」,S. C. ドニー,2006年6月号。
海の生き物を脅かす酸性化」, M. J. ハート/C. サフィナ, 2010年11月号

原題名

Lost at Sea(SCIENTIFIC AMERICAN June 2017)

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