日経サイエンス  2017年11月号

カッシーニの土星探査13年

C. ポルコ(宇宙科学研究所)

1997年10月に打ち上げられ,2004年6月に土星に到着した探査機カッシーニは,去る9月半ばに計画通り土星に突入してミッションを終了した。この間,土星の大気や環,衛星を非常に詳しく調べ,2005年には小型探査機ホイヘンスを分離して衛星タイタンに着陸させた。タイタンに液体メタンの湖を発見したこと,衛星エンケラドスの地下に水の海が存在し,その水が間欠泉を通じて噴出しているのを発見したことが特筆される。また,土星の環に山脈のようなうねりや「微衛星」などの驚きの構造を見つけたほか,土星の大気を冬季に青く変色させる効果を発見した。13年の探査でもたらされた数多くの発見を総ざらいする。

著者

Carolyn Porco

コロラド州ボルダーにある宇宙科学研究所(SSI)に所属する惑星科学者で,カッシーニ計画の撮像チームのリーダー。カリフォルニア大学バークレー校の客員研究員,SCIENTIFIC AMERICANの編集顧問でもある。この記事の一部はハンティントン・ライブラリー(カリフォルニア州サン・マリノ)の招聘サイエンスライターを務めていた間に執筆された。

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土星の月エンケラドス 噴泉の謎」,C. ポルコ,日経サイエンス2009年3月号。

原題名

Cassini at Saturn(SCIENTIFIC AMERICAN October 2017)

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