日経サイエンス  2017年7月号

貧困から子供の脳を救う

K. G. ノーブル(コロンビア大学)

貧しい家庭の子供は同級生と比べて様々なテストの成績が劣る傾向にある。進学率は低く,社会に出てからも不完全雇用になりがちだ。近年の研究によって,貧しい家庭に育つことによる教育・就業上の不利な状況が子供の脳の大きさと形,機能にかなりの違いをもたらしうることがわかった。悪影響を抑える方策を探るため,少額の補助金給付が脳の健全な成長を増進するかどうかを調べる実験が予定されている。
 

 
再録:別冊日経サイエンス232「認知科学で探る 心の成長と発達」

著者

Kimberly G. Noble

コロンビア大学ティーチャーズカレッジ(教育学部に相当)で神経科学と教育学の准教授を務めている。子供の認知機能と脳の成長に表れる社会経済的な格差を研究。

関連記事
チャウシェスクの子どもたち 育児環境と発達障害」,C. A. ネルソン/N. A. フォックス/C. H. ジーナ,日経サイエンス2013年8月号。

原題名

Brain Trust(SCIENTIFIC AMERICAN March 2017)

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