日経サイエンス  2017年5月号

フロントランナー挑む 第68回

スパコン開発の鬼才 シンギュラリティーにらむ:齊藤元章

吉川和輝(日本経済新聞編集委員)

超高速,省エネで世界トップクラスのマシンを続々開発
「京」の100倍相当のエクサ級スパコンも視野に
AIが人間超える「シンギュラリティー(特異点)」起こす道具に

 

 

横浜市金沢区にある海洋研究開発機構(JAMSTEC)横浜研究所。かつて世界最速を誇ったスーパーコンピューター「地球シミュレータ」が今もここで動いている。2002年に稼働した初代の地球シミュレータは当時の米国で,旧ソ連に宇宙開発で先を越された苦い記憶に重ねられて「スプートニク以来のショック」と騒がれた。(文中敬称略)
現在3代目の地球シミュレータはサイズが以前より小ぶりとなり,余裕ができたフロアで,5月稼働を目標に新しいスパコンを設置する準備が進んでいる。齊藤元章が率いるPEZYグループのExaScalerが作る次期マシンだ。科学技術振興機構(JST)の産学共同実用化開発事業(NexTEP)の新規開発課題に今年1月採択された。一時代を築いた伝説のスパコンのすぐ横でベンチャー企業が作るマシンが動き出す。

 

 

 

再録:「挑む!科学を拓く28人」」

 

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