日経サイエンス  2017年4月号

nippon天文遺産 第5回

65cm屈折望遠鏡と大赤道儀室(下)

中島林彦(編集部) 協力:渡部潤一/中桐正夫((ともに国立天文台))

 国立天文台の三鷹キャンパスのシンボルである口径65cm屈折望遠鏡は昭和4年(1929年)秋に完成した。東京帝国大学の東京天文台(国立天文台の前身)が独カール・ツァイス社に発注,大赤道儀室という天文ドームに設置された(右の写真は現役時代の観測風景)。東洋一を誇るこの大望遠鏡の最初の大きな任務は地球に近づきつつある小惑星エロスの観測。当時,各国の名だたる天文台がエロスの観測準備を進めており,新興国日本も最新鋭の望遠鏡でこの国際プロジェクトに参画することになった。

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