日経サイエンス  2017年4月号

特集:運動と健康

ジムに通って汗を流してもなかなかやせない──。そんな経験がある人は多いだろう。それは努力不足というより人体の仕組みによるところが一因かもしれない。近年の研究で,肉体的にきつい生活を送っている昔ながらのアフリカの狩猟採集民も,便利な近代的生活をしていてそれほど運動しない人も,毎日のエネルギー消費量は同レベルであることがわかってきた。人類は大きな脳などを獲得する過程で効率的な代謝の仕組みを進化させたようだ。もっともジムに通うことで別の効果も期待できる。うつ病治療に運動が有効であることを示す証拠が積み上がりつつある。運動はストレスに対する生化学的な回復力を強め,新たな脳細胞の成長を促し,自己肯定を高めるようだ。

 

 

運動のパラドックス なぜやせられないのか  H. ポンツァー

うつ病治療に運動を取り入れる  F. ジャブル

サイト内の関連記事を読む