日経サイエンス  2017年2月号

特集:腸内細菌

活気づく医薬・健康ビジネス

宮田 満(日経BP社特命編集委員)

バイオベンチャーも大手製薬会社もこぞって腸内細菌創薬に参入し,大ブームが起こっている。ブームを生んだ理由は3つ。腸内細菌を培養せずに解析する技術の進展,健常者と患者の腸内細菌データベースの蓄積,そしてノートバイオロジー(無菌生物学)の発展だ。単独では機能しない腸内細菌を複数組み合わせることで治療効果をもたらす可能性があること示され,腸内細菌カクテル製剤で大腸炎とアレルギー性腸炎のモデル動物を治療する研究も進んでいる。今後の商品化に向けて,腸内細菌の解析法の標準化,データの共有,研究基盤づくりが課題だ。

著者

宮田 満 (みやた・みつる)

日経BP社特命編集委員。東京大学理学系大学院植物学修士課程修了。日経メディカル編集部を経て日経バイオテク編集長,医療局ニュースセンター長,先端技術情報センター長,医療局バイオセンター長を務める。 慶應大学先端生命科学研究所客員教授,三重大学大学院地域イノベーション学研究科客員教授,鳥取大学染色体工学センター客員教授。

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腸内細菌,創薬,健康ビジネス,ノートバイオロジー,マイクロバイオーム