日経サイエンス  2017年2月号

特集:腸内細菌

私たちの腸内に生息する細菌の研究が進み,健康・医学の分野に大きな影響を与える存在になってきた。腸内細菌を培養したり解析する技術によって,腸内細菌が肥満やエイジング,脳機能に及ぼす影響が解明されつつあるほか,腸内細菌のパターンと健康・生活状態との関係も明らかになってきた。個々の人の腸内細菌パターンを調べれば健康状態を把握でき,病気予防につながる。一方,医薬品メーカーが腸内細菌を標的とした新薬開発に参入する動きも相次いでいる。腸内細菌は食品やサプリメントなどの開発標的にはなっても医薬品にはつながらいと思われてきたが,今やそのイメージは覆り,創薬ブームが起きている。健康ビジネスなど創薬以外も含めると市場が急拡大している。

 

 

新時代を迎えた腸内常在菌研究  辨野義己
活気づく医薬・健康ビジネス  宮田満