日経サイエンス  2016年12月号

​特​集​:​シ​ン​・​ゴ​ジ​ラ​の​科​学

シン・ゴジラの科学

中島林彦(編集部) 協力: 長沼 毅(広島大学) 松本義久(東京工業大学) 藤倉克則(海洋研究開発機構)

映画『シン・ゴジラ』が大ヒットしている。現実のサイエンスを土台に,「巨大不明生物ゴジラ」というフィクションを立ち上げており,怪獣映画というよりも一級のSF作品として評価した方がふさわしい。製作に協力した研究者の1人は極限環境微生物の研究で知られ,「科学界のインディ・ジョーンズ」の異名を取る広島大学の長沼毅教授。放射線生物学者で,福島第1原発事故の際には専門家の立場からメディアで解説した東京工業大学の松本義久准教授も協力している。今回,両博士のほか,深海生物全般に詳しい海洋研究開発機構(JAMSTEC)の藤倉克則上席研究員に話を聞き,『シン・ゴジラ』におけるサイエンスとフィクションを考える。

著者

中島林彦 / 協力:長沼 毅 / 松本義久 / 藤倉克則

中島は日経サイエンス編集長。 長沼は広島大学教授(大学院生物圏科学研究科)。専門は深海や地底,極地,砂漠,高地など極限環境の生物学及び海洋生物学。一般向け著書も多い。『シン・ゴジラ』の製作に協力した。今回の取材は9月末,長沼教授がエジプトの砂漠での調査から帰国し,南米ギアナ高地への調査に向かう間に行った。

松本は東京工業大学准教授(科学技術創成研究院先導原子力研究所/環境・社会理工学院融合理工学系原子核工学コース)。専門は放射線生物学。放射線の生体への作用と影響,及び生体の放射線に対する反応と応答を分子レベルで研究している。『シン・ゴジラ』の製作に協力した。

藤倉は海洋研究開発機構(JAMSTEC)上席研究員(海洋生物多様性研究分野)。専門は深海生物生態学,特に深海化学合成生態系の多様性と生態に関する研究をしている。また海洋生物の多様性と分布に関するデータベースの構築にも取り組んでいる。『シン・ゴジラ』は久しぶりに劇場で見た映画という。

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