日経サイエンス  2016年5月号

大絶滅を解剖する

H. リー(サイエンスライター)

6600万年前に恐竜を滅ぼした出来事を含め,地球上の動植物の大半を壊滅させた過去5回の大量絶滅は「ビッグファイブ」と呼ばれている。その原因として考えられているのは,小惑星衝突やガス放出微生物,火山噴火などだ。最近の研究で,ビッグファイブの4回までは,ほぼ同時期に大噴火が起こって大気に致命的な変化が生じていたことがわかった。シベリアやデカン高原など世界には桁外れの大噴火でできた「巨大火成岩岩石区」と呼ばれる地域があり,それらの火成岩の年代を高精度で測定した結果だ。例えば白亜紀末の恐竜絶滅に関しては,小惑星衝突のエネルギーが激しい火山噴火を増進した面もあるらしい。

 

 

 

再録:別冊日経サイエンス220 「よみがえる恐竜 最新研究で明かす姿」

 

著者

Howard Lee

ニュージャージーを拠点に活動するサイエンスライター。

原題名

Anatomy of a Mass Murderer(SCIENTIFIC AMERICAN March 2016)

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