日経サイエンス  2015年7月号

特集:炎熱のブラックホール

ブラックホールからエネルギーを取り出せるか

A. ブラウン(スタンフォード大学)

数十億年後に太陽が燃え尽きた時,人類が生き残るには別のエネルギー源が必要になる。その候補の1つが,エネルギーの塊であるブラックホール。SF小説に登場する未来的な宇宙エレベーターでブラックホールからの熱放射(ホーキング放射)を“採掘”する方法を検討してみよう。宇宙エレベーターはロープを取り付けた箱のようなもので,ロープの先をブラックホールの事象の地平面の近くに垂らし,放射エネルギーを汲み取る。しかし,理論上,この世で最も強靱と考えられる物質の基本構成要素,「弦(ストリング)」をもってしても,ブラックホールの地平面付近の強大な重力に耐えられるロープは作れないことが判明した。

 

 

【関連記事】宇宙エレベーターの研究について

Space Elevator Enthusiasts Push On despite Lengthy Time Frames and Long Odds

 

 

再録:別冊日経サイエンス215 「重力波・ブラックホール 一般相対論のいま」

著者

Adam Brown

スタンフォード大学の理論物理学者。ブラックホールのことを考えていない時はビッグバンや無のバブルについて思いを巡らせている。

原題名

Can We Mine a Black Hole ?(SCIENTIFIC AMERICAN February 2015)

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