日経サイエンス  2015年5月号

沈没船のお宝を探せ 海洋考古学の新時代

P. J. ヒルツ(サイエンスライター)

フィリピン沖の海底で戦艦「武蔵」とみられる船体が発見され,話題になっている。これは自律型の無人海底探査機による発見だが,地中海では生身のダイバーがハイテクを活用して沈没船から考古学的な“お宝”を発掘している。船が沈んでいる海底の場所を素早く見つけて周囲を地図に描き,陸上の考古学遺跡を発掘するのと同じ精度で調査することが可能になった。長時間の潜水作業ができる「リブリーザー」や,ダイバーを大気圧に保てる金属製の「エクソスーツ」など潜水具の進歩も大きい。ポエニ戦争で沈んだローマとカルタゴの戦艦などが見つかり,海洋考古学は新時代を迎えている。

 

 

【関連動画】エクソスーツの解説

 

 

再録:別冊日経サイエンス210「古代文明の輝き」

著者

Philip J. Hilts

フリーランスのサイエンスライターで,6冊の著書がある。New York Times紙とWashington Post紙の元記者。2008 年から2014年まで,マサチューセッツ工科大学でナイト科学ジャーナリズムプログラムのディレクターを務めた。

原題名

In Search of Sunken Treasure(SCIENTIFIC AMERICAN January 2015)

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