日経サイエンス  2015年5月号

習慣を作る脳回路

A. M. グレイビエル(マサチューセッツ工科大学) K. S. スミス(ダートマス大学)

 ある行動を繰り返すと,それが習慣になることがある。自動車の運転など,必要な操作に習熟して無意識にこなせるようになる“よい” 習慣もあれば,望ましくない“悪い” クセがついてしまうこともある。そもそも,習慣ができるのはなぜなのだろうか? その神経科学的なメカニズムが見えてきた。脳の線条体という領域を含む回路が,一連の行動を1つの「チャンク(塊)」として扱って,これが習慣として定着するらしい。一方,脳の新皮質は習慣を監視している。これらについてさらに理解を深めれば,良い習慣や悪い習慣をうまくコントロールするのに役立つ薬や行動療法,より簡単な方策が見つかる可能性がある。
 
 
再録:別冊日経サイエンス207「心を探る 記憶と知覚の脳科学」

著者

Ann M. Graybiel / Kyle S. Smith

グレイビエルはマサチューセッツ工科大学教授で,同大学マクガバン脳科学研究所の研究者。スミスはダートマス大学の心理学・脳科学科の助教。かつてマクガバン脳科学研究所のポスドク研究員だった。

原題名

Good Habits, Bad Habits(SCIENTIFIC AMERICAN June 2014)

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