日経サイエンス  2014年9月号

ラマヌジャンの予言

A. ブライチャー(フリーランスライター)

 ラマヌジャン(1887〜1920年)は伝説的なインド人天才数学者で,その直観的なひらめきから「インドの魔術師」の異名を取る。彼が書き残した謎めいた定理と規則の多くは正しいことがわかり,数学にまったくの新分野を切り開いた。しかしその膨大な遺稿のなかに,長らく埋もれていたものがあった。エモリー大学の日系人数学者ケン・オノらはラマヌジャンの未発表論文に「分割数」に関する洞察を発見し,現代的な数学理論を用いてこれを発展させた。これらの知見は数学の大きな謎を解くのに役立つだけでなく,より確実な暗号の開発や,ブラックホールを研究する新手法にもつながるだろう。インドの魔術師もびっくりするような展開だ。

著者

Ariel Bleicher

ニューヨークを拠点とするフリーランスライター。

原題名

The Oracle(SCIENTIFIC AMERICAN May 2014)

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