日経サイエンス  2014年7月号

特集:脳地図革命

脳の遺伝子アトラス

E. レイン M. ホールリッツ(ともにアレン脳科学研究所)

 ヒトの脳のどこでどの遺伝子が働いているかを調べて全体像を地図にする「脳遺伝子アトラス」プロジェクトによって,典型的な成人6人の遺伝子発現マップが作られた。これに先立って完成していたマウスの脳に関する遺伝子発現マップと比較した結果,顕著な違いがあることが明らかになった。マウスは新薬の実験で人間の代わりに広く使われているが,適切なモデルとはいえないかもしれない。現在,アカゲザルの脳遺伝子マップも作成されつつある。これらの遺伝子アトラスは,脳の詳細な構造を描く進行中の他のプロジェクトとともに,神経疾患の原因と治療法の研究に大いに役立つだろう。

 

 

【スライドショー】New Views of the Brain

 

再録:別冊日経サイエンス201「意識と感覚の脳科学」

著者

Ed Lein / Mike Hawrylycz

レインは神経生物学者で,ホールリッツは応用数学者。ともにシアトルにあるアレン脳科学研究所に所属し,マウスとアカゲザル,ヒトの脳アトラスプロジェクトの設計と解析において主導的役割を果たしている。

原題名

The Genetic Geography of the Brain(SCIENTIFIC AMERICAN April 2014)

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

マウス脳アトラスヒト脳アトラス遺伝子活性ノンコーディングRNA