日経サイエンス  2013年10月号

周期律のほころび

E. シェリー(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)

 お手持ちの周期表が最新版なら,1番の水素から118番のウンウンオクチウム(仮名)まで,7つの行すべてが埋まっているはずだ。加速器を用いた実験によって,超重元素と呼ばれる原子番号の大きな元素の合成・確認が進んだおかげだ。日本の理化学研究所も113番元素の合成に成功するなど気を吐いている。ところで,元素の性質が原子番号とともに繰り返すという「周期律」が,重い元素では必ずしも成立しなくなっているのをご存じだろうか? 周期表の同じ列にある元素,つまり同じ族の元素なのに,性質が似ていないものがあるのだ。もともとの周期律を生み出している背景,そしてそれが崩れてくる理由を解説する。

 

 

著者

Eric Scerri

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の講師で,化学の歴史と哲学を教えている。英ロンドン大学キングス・カレッジでPh. D. を取得。ブルースギターの腕前は玄人はだし。最新刊は「A Tale of Seven Elements」(Oxford University Press, 2013)

監修
森田浩介

九州大学理学研究院物理学部門教授,理化学研究所超重元素研究グループディレクター。

原題名

Cracks in the Periodic Table(SCIENTIFIC AMERICAN June 2013)

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