日経サイエンス  2013年9月号

特集 越境する感覚

匂いと記憶の深い関係

M. コニコヴァ(サイエンスライター)

匂いに結びついた記憶は他の記憶よりも強い場合がある。匂いと記憶の間に見られるつながりはアリストテレスが紀元前4世紀に指摘しているが,近年の心理学や脳科学の研究によって詳細が明らかになってきた。想起される視覚的記憶のほとんどは10代や20代前半の出来事なのに対し,匂い関連の記憶の多くは6〜10歳の昔に由来している。また,嗅覚の衰えは認知力低下の兆しであると考えられ,記憶の喪失を加速している可能性もある。

 

 

再録:別冊日経サイエンス201「意識と感覚の脳科学」

著者

Maria Konnikova

ニューヨーク在住のライター。コロンビア大学で心理学のPh.D. を取得中。

原題名

Smells Like Old Times(SCIENTIFIC AMERICAN MIND March/Apri l 2012)

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