日経サイエンス  2013年9月号

特集:越境する感覚

 視覚や聴覚,嗅覚などの五感がよく知られているが,人間はこれら以外に様々な種類の感覚を持つことが確認され,その数は増え続けている。人間の感覚の使い方は複雑・精妙で,音と匂いを合わせて知覚したり,相手の感情を読み取るのに顔の表情だけでなく,様々な感覚を総動員して周囲の状況を解釈している。

 盲目の人が,コウモリやイルカのように反響音を利用して障害物を避けたり,通常の視覚とは別の経路でおぼろげながら形を見分けられるといった例も報告されている。また,ふと嗅いだ匂いが遠い過去の思い出をよみがえらせるなど,感覚と記憶の間には深い関係がある。体の内外に張り巡らされているアンテナは,人間の自己意識の形成にも影響を与えている。

 

五感を超えた力  A. ブライチャー
感情を読めるわけ  J. スーバート C. レーゲンボーゲン
匂いと記憶の深い関係  M. コニコヴァ

 

特集「越境する感覚」をもっと知るには

再録:別冊日経サイエンス201「意識と感覚の脳科学」

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