日経サイエンス  2013年6月号

特集:天才脳の秘密

既成概念をオフ サヴァンに学ぶ独創のヒント

A. W. スナイダー S. エルウッド R. P. チー(いずれも豪シドニー大学)

 サヴァン症候群の人たちは特定の分野に関して極めて優れた能力を持っている。多くの人々と異なり,事実を文字通りに受け止め,既成概念のフィルターに通さないような認知スタイルを取っているらしい。通常なら優勢な脳の左半球の機能が低下している一方,それを右半球が補っているようだ。これと同様の脳活動パターンを,脳を電気的に刺激することで誘導する試みが進んでいる。既成知識のフィルターによらない認知スタイルを生み出して,与えられた問題を違った角度から見られるようになるだろう。

 

 

再録:別冊日経サイエンス201「意識と感覚の脳科学」

著者

Allan W. Snyder / Sophie Ellwood / Richard P. Chi

スナイダーは物理学者・神経生物学者で,オーストラリアにあるシドニー大学の精神センターの所長。英王立協会のフェローでもある。エルウッドはシドニー大学で心理学を専攻する大学院生で,精神センターの研究員。チーは精神センターとシドニー大学医学部でPh. D. を取得,ハーバード大学医学部のニューロモジュレーション研究所のリサーチフェローを務めた。

原題名

Switching on Creativity(SCIENTIFIC AMERICAN MIND November/December 2012)

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