日経サイエンス  2013年2月号

老化細胞 静かなる反逆者

D. スティップ(サイエンスライター)

 老化は細胞レベルでも起きる。細胞が分裂能力を永久に失う現象だ。この細胞老化は生命体の老化と違って,メリットがあり,損傷を受けた細胞が制御不能な増殖を始めてがん化するのを防いでいると考えられていた。ところが近年,老化した細胞が周辺の細胞に悪影響を与え,炎症反応を促進して,がんや加齢関連疾患を加速している可能性があることが判明した。老化は細胞でもよいことはないようだ。

 

 

再録:別冊日経サイエンス204「先端医療の挑戦 再生医療,感染症,がん,創薬研究」

著者

David Stipp

ボストンを拠点とするサイエンスライターで,1990年代後半から加齢学に注目してきた。2010年に加齢に関する著書『長寿回路をONにせよ!  見えてきた抗老化薬』(邦訳は2012年,シーエムシー出版)を刊行した。老化の科学に関するブログ(www.davidstipp.com)も執筆中。

原題名

Quiet Little Traitors(SCIENTIFIC AMERICAN August 2012)

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