日経サイエンス  2012年11月号

特集 利他行動のパラドックス

なぜ生物は助け合うか

M. A. ノワック(ハーバード大学)

 協力という行為は進化のルールにおける例外ではない。進化を形作ってきた立役者の1つだ。

 

 進化とは食うか食われるかの生存競争だと思われがちだ。だが実際には,協力が進化の原動力の1つとなっている。細菌から人間に至る様々な生物に協力を生み出しているメカニズムは5つある。生物の中でも人間が特に協力的であるのは,「間接互恵」というメカニズムによる。間接互恵は評判に基づいており,他者を助けるという評判がある人を私たちは助けるようになる。

 

 

再録:別冊日経サイエンス223「孤独と共感 脳科学で知る心の世界」

著者

Martin A. Nowak

ハーバード大学の生物学と数学の教授で,進化力学プログラムの責任者。進化の数学的基礎を中心に研究している。

原題名

Why We Help(SCIENTIFIC AMERICAN July 2012)

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