日経サイエンス  2012年2月号

フロントランナー 挑む 第12回

微分方程式の解は爆発しても消えない:溝口紀子

古田彩(編集部)

解の「爆発」が起きたらそこで解析は終わり

その後のことは何もわからない

そんな思い込みを覆し,解の「その後」を知る突破口を開いた

 

 

 「私は怠け者なんです」。東京学芸大学准教授の溝口紀子は,のっけからこう言った。暗記が嫌い,語学が嫌い,実験は面倒。高校の時「努力しなくてもできた唯一の学科だったから」数学科に進んだ。研究者になるつもりは全然なかったが「会社に就職するのが嫌で」進学したという。解析学という分野を選んだのも「何となく」。だが消去法で選んだはずの研究という仕事は,いつしか溝口を虜にした。(文中敬称略)

 

 

再録:「フロントランナー 挑戦する科学者」

溝口紀子(みぞぐち・のりこ)
1961年福岡県生まれ。1985年お茶の水女子大学理学部数学科卒業,90年東京工業大学大学院情報科学専攻博士課程修了,理学博士。日本学術振興会特別研究員を経て93年東京学芸大学教育学部講師,95年から現職。2009年から科学技術振興機構「さきがけ」研究員を兼任。2011年に猿橋賞を受賞。大のサッカーファンで,パソコンの壁紙はスペインのレアル・マドリードのモウリーニョ監督。

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